GROOVE60 - README for macOS / VST3

この度は「GROOVE60」をダウンロードいただき、誠にありがとうございます。

GROOVE60は、クラシックなハードウェアシーケンサーのタイミング思想にインスパイアされた、非破壊型MIDIタイミング・プラグインです。

音を生成するプラグインではありません。
MIDIノートの再生タイミングを処理し、後段のドラム音源、サンプラー、シンセ、外部MIDI音源へ送るためのMIDIタイミング・プロセッサーです。

重要:
macOS版GROOVE60は、現時点では VST3 版のみの提供です。
AU / Audio Unit 版は含まれていません。
そのため、Logic Pro、GarageBand、MainStageでは使用できません。


1. 概要

GROOVE60は、DAW上のMIDI再生に対して、以下の3つのタイミング処理を行います。

- TC / Timing Correct
- SWING
- FIFO Queue Feel

現代のDAWは非常に高精度ですが、完全に揃ったMIDIタイミングは、時に硬く、平面的に感じられることがあります。

GROOVE60は、96PPQNベースのTiming Correct、Swing、そして同時または近接して重なったMIDIイベントのFIFO Queue処理によって、MIDI再生にクラシックなハードウェアシーケンサー風のまとまりと重さを加えます。

GROOVE60はランダムHumanizerではありません。
ランダムなタイミング揺れ、Velocity変更、Drift、Jitterは加えません。
決定論的で再現性のあるMIDIタイミング処理を行います。


2. 主な特徴

■ 非破壊型MIDIタイミング処理

GROOVE60は、DAW上のMIDIクリップ自体を書き換えません。
再生時にGROOVE60を通ったMIDI出力だけを一時的に処理します。

BYPASSを有効にすると、元のMIDIタイミングに戻せます。


■ 96PPQNベースの内部タイミング

GROOVE60の内部タイミングは、96PPQNを基準にしています。

4分音符 = 96 ticks
8分音符 = 48 ticks
16分音符 = 24 ticks
32分音符 = 12 ticks

この96PPQNグリッドを使って、Timing Correct、Swing、Queue判定を行います。


■ TC / Timing Correct

TCは、再生時のMIDIノートを指定グリッドへ寄せる機能です。

選択肢:

OFF
1/8
1/8T
1/16
1/16T
1/32
1/32T

通常のドラムパターンやハイハットでは、TC:1/16 から始めるのがおすすめです。


■ SWING

SWINGは、1/8または1/16グリッドに対してスウィングを加える機能です。

50% = Straight
66% = Triplet feel
75% = Heavy swing

SWINGは、TCが 1/8 または 1/16 の時だけ有効です。
以下のTC設定では、SWINGは自動的にOFFになります。

TC:OFF
TC:1/8T
TC:1/16T
TC:1/32
TC:1/32T

SWING無効時、LCDには SWING:OFF と表示されます。


■ FIFO Queue Feel

GROOVE60は、TCとSWING後の予定タイミングを見て、同じタイミングまたは非常に近いタイミングに集まったMIDIイベントをFIFO Queueとして処理します。

FIFOとは、先に入ったイベントから順番に処理する方式です。

例:

Kick  -> ほぼそのまま
Snare -> 少し後ろ
Hat   -> さらに少し後ろ
Clap  -> さらに少し後ろ

これにより、完全に同時に重なったMIDIイベントに、わずかな処理の重さと奥行きを加えます。

イベント順はホストから受け取った順番を維持します。
ノート番号順、Velocity順、チャンネル順に並び替えることはありません。


■ Q-SENS

Q-SENSは、Queue Feelの反応感度を切り替える機能です。

CLASSIC
実機寄りの控えめな反応です。
多くのMIDIイベントが重なった時だけQueue Feelが発生します。

ENHANCED
現代DAW上でもQueue Feelを少し感じやすくした設定です。

HOT
Queue Feelを分かりやすく確認するための強調設定です。


■ QUEUE LED

QUEUE LEDは、実際にFIFO Queueによる遅れが発生した時だけ反応します。
TCやSWINGの動きには反応しません。


■ BYPASS

BYPASSを有効にすると、GROOVE60のすべてのMIDIタイミング処理を無効にします。

BYPASS ON時:

TCなし
SWINGなし
Queue Feelなし


■ PANIC

PANICは、ノートが鳴りっぱなしになった場合の安全機能です。
内部キューをクリアし、All Notes Off / All Sound Off / Sustain Off を送信します。


3. 動作環境

対応OS:
macOS 15 以降を推奨

対応CPU:
Apple Silicon Mac / Intel Mac

対応フォーマット:
VST3

重要:
macOS版GROOVE60は VST3 版のみの提供です。
AU / Audio Unit 版はありません。
Logic Pro、GarageBand、MainStageはVST3プラグインに対応していないため、現状では使用できません。

推奨環境:
MIDIエフェクト、またはMIDI出力を持つVST3プラグインを使用できるDAW

例:
Ableton Live
Cubase
REAPER
その他、VST3 MIDI出力に対応したDAW

注意:
DAWによって、VST3 MIDI FX / VST3 MIDI Output の扱いが異なります。
使用前に、お使いのDAWでのMIDIルーティング対応状況をご確認ください。


4. インストール方法

配布されたフォルダ内の GROOVE60.vst3 を、以下の場所にコピーしてください。

ユーザー用VST3フォルダ:

~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3

または、すべてのユーザーで使用する場合は以下にコピーしてください。

/Library/Audio/Plug-Ins/VST3

通常は、ユーザー用フォルダへのインストールをおすすめします。

~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3

コピー後、DAWを起動、またはプラグインを再スキャンし、
「Push and Groove」カテゴリー内の「GROOVE60」を選択してください。


5. Libraryフォルダが見つからない場合

macOSでは、ユーザーの Library フォルダが通常は非表示になっています。

Finderで以下の手順を行ってください。

1. Finderを開く
2. 画面上部メニューの「移動」をクリック
3. Optionキーを押し続ける
4. 表示された「ライブラリ」をクリック
5. Audio / Plug-Ins / VST3 フォルダを開く
6. GROOVE60.vst3 をコピーする

フォルダが存在しない場合は、必要に応じて作成してください。

作成例:

~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3


6. macOSで警告が表示される場合 / プラグインが認識されない場合

GROOVE60のmacOS版は、現状Appleの開発者証明書による署名・公証を行っていない場合があります。

そのため、macOSのGatekeeper機能により、初回起動時やDAWでの読み込み時に、以下のような警告が表示される場合があります。

- 「開発元を検証できません」
- 「悪質なソフトウェアかどうかを確認できないため開けません」
- 「壊れているため開けません」
- 「Appleでは悪質なソフトウェアかどうかを確認できないため、このソフトウェアは開けません」

これはmacOSのセキュリティ機能によるもので、プラグインファイルがインターネットからダウンロードされたこと、またはAppleによる署名・公証が行われていないことが原因です。

この警告が表示された場合は、以下を確認してください。

1. GROOVE60.vst3 が正しい場所にコピーされているか確認してください。

~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3

または

/Library/Audio/Plug-Ins/VST3

2. DAWでプラグインの再スキャンを実行してください。

3. macOSの「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開き、GROOVE60に関する警告が表示されている場合は、「このまま開く」または「許可」を選択してください。


7. ターミナルで隔離属性を解除する方法

macOSのGatekeeperにより、ダウンロードしたプラグインに隔離属性が付いている場合があります。
この隔離属性が原因で、DAWがGROOVE60を読み込めない場合があります。

DAWで認識されない場合は、ターミナルで以下のコマンドを実行してください。

ユーザー用VST3フォルダにインストールした場合:

xattr -dr com.apple.quarantine ~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3/GROOVE60.vst3

すべてのユーザー用VST3フォルダにインストールした場合:

sudo xattr -dr com.apple.quarantine /Library/Audio/Plug-Ins/VST3/GROOVE60.vst3

※ sudo を使用する場合、Macのログインパスワード入力が必要になる場合があります。
※ コマンドの実行は自己責任で行ってください。


8. VST3プラグインの再スキャンについて

VST3プラグインは、DAW側でキャッシュされる場合があります。
インストール後にGROOVE60が表示されない場合は、DAWを完全に終了してから再起動してください。

それでも表示されない場合は、DAW側のプラグインマネージャーでVST3プラグインの再スキャンを行ってください。

Ableton Live:
環境設定のPlug-Ins設定から、VST3プラグインフォルダの使用設定を確認し、必要に応じて再スキャンしてください。

Cubase:
VST Plug-in Managerから、VST3プラグインの再スキャンを行ってください。

REAPER:
Preferences / Plug-ins / VST から、VST3パスを確認し、Clear cache and rescan または Re-scan を実行してください。


9. 基本的な使い方

GROOVE60は音源の前に挿入してください。

基本ルーティング:

MIDI Clip / MIDI Input
-> GROOVE60
-> Drum Rack / Sampler / Synth / External MIDI Instrument
-> Audio Output

手順:

1. MIDIトラックを作成します。
2. GROOVE60を音源の前に挿入します。
3. GROOVE60の後ろにドラム音源、サンプラー、シンセ、または外部MIDI音源を接続します。
4. TCを選択します。まずは TC:1/16 がおすすめです。
5. SWINGを調整します。50%はStraight、66%はTriplet feelです。
6. Q-SENSを選択します。まずはCLASSICまたはENHANCEDがおすすめです。
7. Queue LEDを確認しながら、MIDIイベントの重なりに対するQueue Feelを調整します。


10. DAWでの使用について

GROOVE60はMIDIタイミング処理プラグインです。
必ず音源の前に挿入してください。

Ableton Live:
MIDIトラック上で、GROOVE60をDrum Rack、Sampler、Simpler、またはソフトシンセの前に配置してください。
別トラックの音源へ送る場合は、音源側チャンネルのMIDI From入力にGROOVE60を挿入したトラックを指定し、必要に応じてGROOVE60の出力を選択してください。

Cubase:
MIDI Insert、またはMIDIを処理して後段のVST Instrumentへ送れる構成で使用してください。

Logic Pro:
macOS版GROOVE60は現状VST3プラグインのみのリリースです。
AU / Audio Unit 版はありません。
そのため、Logic Proでは使用できません。

GarageBand / MainStage:
AU / Audio Unit 版が必要なため、現状では使用できません。

REAPER:
FXチェーンで GROOVE60 -> VSTi の順に配置してください。
音源の後ろに置くとMIDIタイミング処理は効きません。

DAWによってMIDI FX / VST3 MIDI出力 / AU MIDI FXの扱いが異なるため、使用前にお使いのDAWでの対応状況をご確認ください。


11. おすすめ設定

■ Classic Timing Feel

TC:1/16
SWING:60% - 66%
Q-SENS:CLASSIC

自然なクラシック・ハードウェアシーケンサー風のスウィングを加えたい時におすすめです。


■ Modern DAW Drums with Hardware Weight

TC:1/16
SWING:56% - 62%
Q-SENS:ENHANCED

現代的なドラムパターンに、わずかな重さとまとまりを加えたい時におすすめです。


■ Strong Queue Check

TC:1/16
SWING:62% - 66%
Q-SENS:HOT

Queue Feelを分かりやすく確認したい場合に使用します。


■ Straight Timing with Queue Feel

TC:1/16
SWING:50%
Q-SENS:ENHANCED

スウィングを加えず、Timing CorrectとQueue Feelだけを使いたい場合におすすめです。


12. 使用上の注意

■ レイテンシについて

TC / Timing Correctは、再生時にMIDIイベントを最も近いグリッドへ寄せるため、内部的に固定Lookaheadを使用する場合があります。

リアルタイム演奏のモニター時には、遅れを感じる場合があります。
GROOVE60は特に、DAW上のMIDIクリップ再生に対してタイミング処理を行う用途に向いています。


■ MIDIクリップは書き換えません

GROOVE60は非破壊型プラグインです。
DAW上のMIDIクリップ、ノート位置、Velocityを直接編集しません。


■ Velocityは変更しません

GROOVE60はMIDIノートのVelocityを変更しません。
音色やサンプルレイヤーが意図せず変わらないよう、タイミング処理に集中しています。


■ Queue LEDについて

Queue LEDは、実際にQueue Lagが発生した時だけ点灯します。
TCやSWINGだけでは点灯しません。


■ ノート鳴りっぱなしについて

DAWの停止、プラグインのBypass切り替え、ルーティング変更などにより、まれにノートが鳴りっぱなしになる場合があります。
その場合はPANICボタンを押してください。


13. トラブルシューティング

■ 音が出ない

GROOVE60は音源ではありません。
GROOVE60の後ろにドラム音源、サンプラー、シンセ、外部MIDI音源が接続されているか確認してください。


■ プラグインがDAWに表示されない

- GROOVE60.vst3 が正しいVST3フォルダにコピーされているか確認してください。
- DAWでVST3プラグインの再スキャンを行ってください。
- macOSのGatekeeperにより隔離属性が付いている場合があります。
- 必要に応じて、xattrコマンドで隔離属性を解除してください。


■ Logic Proに表示されない

macOS版GROOVE60は現状VST3版のみです。
Logic ProはVST3プラグインに対応していないため、GROOVE60はLogic Proでは使用できません。
Logic Proで使用するには、AU / Audio Unit版が必要です。


■ SWINGがOFFと表示される

SWINGはTCが 1/8 または 1/16 の時だけ有効です。
TCがOFF、Triplet系、1/32系の場合は、SWINGは自動的にOFFになります。


■ Queue LEDが点灯しない

Queue LEDは、複数のMIDIイベントが同時または近接して重なり、実際にQueue Lagが発生した時だけ点灯します。
単音フレーズやイベントの重なりが少ないパターンでは点灯しない場合があります。


14. ライセンス利用規約

著作権:
本ソフトウェアの著作権は Push and Groove に帰属します。

免責事項:
本ソフトウェアの使用によって生じた直接的、間接的損害
（ハードウェアの故障、データの損失、制作データの破損等）について、
開発者は一切の責任を負いません。
すべて自己責任においてご使用ください。

禁止事項:
本ソフトウェアの逆コンパイル、改変、および無許可での再配布や販売を禁じます。


15. 第三者ライセンス情報 / Third-Party Licenses

本ソフトウェアは以下のフレームワークおよびSDKを使用して開発されています。

iPlug2 Framework:
Licensed under the zlib-like license.

Steinberg VST3 SDK:
Copyright (c) Steinberg Media Technologies GmbH.
Licensed under the MIT License.

VST is a trademark of Steinberg Media Technologies GmbH.

各ライセンスの全文は、開発元の公式サイトまたはソースコード・リポジトリをご参照ください。


16. 商標および免責表記

GROOVE60は、Push and Grooveによって独立して開発された製品です。
Akai Professional、inMusic Brands、MPC、MPC60、その他の各商標権者とは関係ありません。
本ソフトウェアは、各社の公式製品、公式エミュレーション、公式関連製品ではありません。

本ソフトウェアは、クラシックなハードウェアシーケンサーのタイミング思想にインスパイアされたMIDIタイミング・プロセッサーです。


17. クレジット

GROOVE60
Developed by Push and Groove

(C) 2026 Push and Groove. All rights reserved.
